たった1枚の絆創膏(ばんそうこう)と事務所費不正疑惑で人生の歯車が狂い始めた赤城徳彦元農水相(50)は、背水の陣で、8・30に臨む。祖父の代から続く地盤で、中選挙区制時代から6期連続当選中だが、今回ばかりは旗色が悪く、本人も「私にとっての試練」と大苦戦を覚悟。自民王国の権化ともいわれる茨城1区だが、ここに吹いているのは、逆風どころか暴風雨だった。
8月7日、水戸市民会館で開かれた4候補者による公開討論会。赤城氏は約200人の来場者の前で「お騒がせして本当に申し訳なく思っています。今回の選挙で一からやり直したいと思います」と、深々と頭を下げた。そして「私の信条は真実一路。皆さんのための政治家を目指していきます」と訴えかけた。
閉会後の赤城氏は、寂しげだった。50~60代の女性支援者4人に自ら歩み寄り、弱々しく苦笑いしながらペコリ。「いやぁ、誰も応援してくれないんじゃないかと思ってましたよぉ」。初老の女性たちから慰められる赤城氏には、6期連続で勝ち続けた自信のかけらも見えなかった。
支援する女性たちに聞いてみた。「赤城さんを応援するのはどうしてですか」。すると記者の肩をポンっと押して一喝。「どうしてって、あなた、その聞き方はおかしいでしょう。赤城さんを応援しちゃいけないんですか? 人柄、学歴、実績、私たちの信頼は何があっても揺るぎませんよ!」。東京から来た取材者は、即座に敵対者とみなされてしまった。
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