国債は買ってはいけない!武田 邦彦
東洋経済新報社 刊
発売日 2007-05-18
マネーに対する固定観念を打ち砕くには絶好の書 2007-12-18
「リサイクル」関係本で正論を吐きまくった武田氏の、今度は経済に関する書ということで、大いなる関心を持った。
最初に苦言から。まず、文章が走りすぎている。内容がおもしろいのでスーと読めたが、きちんと理解できず素通りしてしまった箇所も多かったような気がする。スピード感(省略感といってもいい)は養老孟司氏の文章に似ていなくもないが、武田氏のはまだ、「文体」としてこなれていない感じ。よって、先入観を持った読者の誤読を多く誘っているような気がする。
肝心の内容だが、科学者らしく、いったん原理原則を設定すると、結論の見せかけにつまずかず、論理を進め解を求めていく姿勢は痛快でもある。
お野菜やお魚と同じく、お金も鮮度が落ちていく物、という発想は、ミヒャエル・エンデが紹介している経済学者、シルビオ・ゲゼルと同じと思うが、借り物ではなく、著者が原理的に突き詰めて考えていった結果導きだされた、「定理」のごときものであろう。われわれの常識に反する分だけ、再考の価値ある考え方である。
「国債は買ってはいけない」というのは導きだされた「解」の一つだろうが、大切なのは、そういった細かい一つ一つの「解」の見せかけの意味や妥当性ではなく、その背後に横たわる「思想」であろう。
武田氏はおそらく、リサイクル問題で正論を突き詰めていく中で、否応無しに「憂国の徒」とならざるをえなかったのではないか。昭和18年生まれにも関わらず、急に太平洋戦争で英国戦艦を日本海軍の戦闘機が撃沈したエピソードなどが熱く語られ始め、ビックリさせられたりもする。
再読/熟読するたびに、またいろいろ考えさせられる点が出てきそうで、それだけでも「濃い一冊」であるが、第一回読了段階で、一カ所だけ同意できない点。
会社は赤字でもいろいろ社会のお世話になっているから法人税を払うべき、というのは二つの理由で誤りと思う。
(!)社会の仕組みにより、額に汗して社会に尽くしても金銭的に恵まれない個人がいるように、企業の中にも、働きの割に利益が上がらない業種という物は存在する。そういった企業は赤字であることそれ自体で既に社会奉仕しているので、さらに法人税を払う必要は無いと思う。
(2)土地などへの無駄な投機や、経営者一族で利益を独占するなどは論外だが、わざわざ黒字を出して、愚かな政府のために法人税を納め、変なことに使われるより、労働者へ賃金として還元した方が、お金は元気に活動すると思う。賃金は全額天井なしで経費で落とせる(筈だったよな)から、黒字が出そうになったら、全部従業員へ渡してしまおう。
わたしも経営者の端くれだが、(2)を常に実践している。
結構話題になってるので、もうすでにご存知、あるいはお読みになっているかも知れませんね。
私は最近友人に国債は買ってはいけない! を教えてもらうまで知らなかったんですけど、薦められて、読んでみてビックリでした。
ホントに驚きの連続って感じで、一気に読んでしまいました(^^)。
読後感がものすごくよかった作品ですので、もし国債は買ってはいけない! をご覧になっていらっしゃらなかったら、ぜひ読んでみて下さいませ(^^)。
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